お料理写真の添削をさせていただきました。

中華料理店の方からご相談を受けました。
お店で出している料理をホームページやメニューに使いたい。
自分達で撮ってみたけれどもよりいい写真にするにはどうしたらいいものか。

 

最初にいただいた写真はこちら

こちらの焼売と麻婆豆腐、唐揚げの写真

いかがでしょうか?

忙しい中、一生懸命撮られたのだと思います。
ちゃんと、どんなお料理でどんなふうに出てくるのかがわかるお写真です。
文章だけで見るより何倍もリアリティがあるでしょう。

では、ここでもう一歩進んでみたいと思います。

なんのために写真を撮りますか?

自分達がこだわりと愛情を持って、お客様に美味しく食べていただきたいという想いを持って一生懸命創作して作ったお料理。

それを伝えたい。

「美味しそう!」
「ここにきたら新しい味に出会えそう」
「仲間と楽しく美味しい時間を過ごせそう」。。などなど。

見る人がワクワクを感じられたら最高ですよね。

より臨場感と感覚が味わえるように考えてみたらどうでしょうか?

全体的に上からのアングルで、いくつ入ってるとか全体像はわかりますが、
高さなどはわかりません。自分が食べるというイメージにはなりにくいかもしれません。

人は食べる時の目線でイメージするものです。
なので、アングルを食べる目線まで落としてみたらどうでしょう?

焼売に関しては、せっかく蒸しているのだから、セイロに乗っているところをご提案しました。そのほうが作業の工程やどれだけ手間をかけたかわかりますよね。

そして明るさと色。

お料理写真は一般的に明るい方が美味しそうに見えます。
色も青っぽい寒色の色よりは暖色の方が好まれます。
ただ、もっといいのはその時の色味を鮮やかに表現すると言うことです。

私は「お料理を作る方はアーティスト」だと思っています。
そのお料理に対してさまざまな創意工夫をされて見た目もより美味しそうに、創作者の意図を反映させるように盛り付けてくれているからです。
なのでその想いが表現できるように、出来るだけ色味もイメージに近づけるようにしたいものです。

 

では、どのくらい変わったのか、完成イメージはこちら。

以前、広告のお仕事で居酒屋さんのお料理の写真を撮っていた時の事。

そのお店の方は明確なイメージを持っていました。
今回のターゲットは25才前後の女性、今回は40代後半の男性とか。
それによってお料理の出し方も変えてくださっていたし、もちろん撮るアングルや雰囲気なども変えていきました。

お店のスタッフの方が全員カメラの後ろに立ち、ああでもないこうでもないと議論をしながら、イクラの一粒の位置でさえ悩みながら試行錯誤してみんなで作り上げていました。

もちろんその写真たちはターゲット層の心を掴み、お店はいつもお客様で賑わっていました。

写真を見た方が食べたらどんな味がするんだろう?と想像できるような、
そして食べる方の美味しそうな顔をイメージしながら、
どう見て欲しいかな、何を知りたいかな。。を妄想してみる。

よりリアルに「あ〜ビール飲みながら食べたいな」とか、「熱々で食べたら元気でそう」とか、、、
感情が動くような写真を目指したいと思います。